1. 水の硬さが味を決める?”硬水”と“軟水”の違いとは

水の硬さが味を決める?”硬水”と“軟水”の違いとは

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水の硬さが味を決める?”硬水”と“軟水”の違いとは

商品名は同じく“ミネラルウォーター“でも、それぞれ味の違いを感じることがありますよね。

とくにヨーロッパ原産のナチュラルミネラルウォーターは、日本の水と比べて「クセがあって飲みにくい」と感じる方もいらっしゃるでしょう。

今回は、硬水と軟水の違いと、どちらのお水がウォーターサーバーで常飲するのに向いているかをご紹介します。

日本の水はほぼ軟水! 雪国の湧き水はとくに硬度が低い

コップの水

水に含まれるミネラル成分の量は、硬度という数値で現すことができます。

具体的には、カルシウムとイオンとマグネシウムイオンがどれだけ水に溶けているかを測る数値で、それらの含有量が多い水を“硬水”、少ない水を“軟水”と呼びます。実際に硬度の高いミネラルウォーターを飲んだ場合は、喉に引っかかるような感覚がありますから、「硬い水」という表現は言い得て妙かもしれません。

クセがなく飲みやすい日本の一般的な飲料水は、文字通り「柔らかい水」らしい飲み心地です。

日本独自の軟水・硬水を分ける基準のワケ

水の硬度の計算方法や、硬水・軟水の分類方法は、各国で微妙に違いがあります。日本の計測方法を見ていくと、簡便計算方法と呼ばれる方法で計算するのが一般的です。

その数式は「カルシウム㎎/l✕2.5+マグネシウム㎎/l✕4.1=硬度㎎/l」となります。日本の理化学辞典では、硬度が178㎎/l未満の水を軟水、178㎎/l以上357㎎/l未満を中間の水、357㎎/l以上を硬水としています。

WHO飲料水水質ガイドラインでは、60㎎/l未満を軟水、60㎎/l以上120㎎/l未満を中程度の軟水、120㎎/l以上180㎎/l未満を硬水、180㎎/l以上を非常な硬水、としています。

ところがこの基準だと、日本の天然水・湧き水はほとんど120㎎/lですから、日本には軟水しか湧かないということになってしまいます。そこで日本では、より分かりやすくなるように100㎎/l未満であれば軟水、それ以上なら硬水と呼ぶ基準を設けました。

現在では、こちらが一般的な基準として採用されています。

とはいえ、この一般的な基準を用いても、日本で採取できる天然水はほとんどが軟水であるのに変わりはありません。

どうして日本には軟水が多いの?

料理とお水

天然水とは、雨水が地面へ染み込み、地中でミネラルを蓄えた後に吹き出すお水です。日本の場合は、狭い国土と急勾配な地勢もあって、雨水があまり地中にとどまらずに湧き出します。

そのため、お水がミネラルを蓄える前に流れ出てしまうのです。一方、広大な面積を持つ欧米の場合は、雨水が長時間地中にとどまり、たっぷりとミネラルを蓄えた後に湧き出すために、硬水が多くなります。

関東ローム層により平坦な地勢となる関東地方や、火山活動が活発な九州では比較的硬度の高い湧き水が見られます。

これでも、欧米に比べて硬度はかなり低い方です。逆に、急勾配な山々を持ち、雪解け水による水量も多い北海道や東北地方では、硬度の低い水になります。

お水と料理・お酒の意外な関係 和食が美味しい秘密は水にあった?!

軟水と硬水の違いは、料理にも大きな影響を与えます。硬水には、旨味が灰汁として排出されてしまうため、煮炊きや出汁を取るのには向いていないという特徴があります。

また、お米にも合わないために、和食を美味しく作るのが難しくなります。

その一方で、硬水はお肉を煮炊きするのには適していますから、まさしく日本と欧米の料理事情とマッチしているのが良く分かります。

硬水はお酒作りにもあまり適していません。ほとんどの水が高い硬度を持つフランスでよく飲まれるのはワインですが、ワインは製造過程で水を使わないという事情があります。

お水を使って作る日本酒や焼酎やウィスキーは、澄んだ軟水が湧き出す場所でなければ美味しくならないのです。

無味無臭な日本の軟水は、どんなお酒作りにも適しています。日本酒や焼酎はもちろんのこと、日本で作られたビールやウィスキーも世界では高い評価を得ています。

軟水・硬水のメリット・デメリットを知ろう

それでは、日頃から口にする水は硬水と軟水、どちらがいいのでしょうか?

ミネラルを多く含有している硬水は、メリット・デメリットがはっきりとしています。

メリットとしては、やはり含まれているミネラルの量が多いため、お水を飲むだけで様々なミネラルをバランス良く摂取できることです。代謝の促進効果や脂肪の吸収抑制効果が得られるので、ダイエットにも利用できます。

また、マグネシウムが持つ胃腸の活発化作用により、便秘改善といった効果も期待できます。

しかし、軟水に慣れた日本人にとっては、こうした硬水の効果がマイナスに働く場合もありあます。マグネシウムにより胃腸が活発化した結果下痢をしてしまうなど、胃腸に負担がかかるのです。

とくに日本の乳幼児には硬水は適しておらず、体調不良の原因になりやすいと指摘されています。

軟水のメリット・デメリットは、ミネラル含有量の少なさに尽きます。カルシウムやマグネシウムが欧米人に比べ不足しやすいのがデメリットとなります。

栄養摂取にはあまり効果がありませんが、その代わり無味無臭で口当たりがよく、料理にもお酒にも適しています。もちろん、胃腸に負担をかけることもありません。

やはり、毎日の飲料水となるウォーターサーバーを導入するのなら、体調を崩しにくく口当たりも良好な軟水をおすすめします。