1. 地下水の仕組み~雨水がミネラルウォーターになるまで~

地下水の仕組み~雨水がミネラルウォーターになるまで~

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地下水の仕組み~雨水がミネラルウォーターになるまで~

フルーツと水

ミネラルウォーターと言えば地下水からくみ上げるものですよね。

しかしなぜ水が地下に通ると地下水となり、ミネラルウォーターとなるのかご存知ですか?

地下水は長い年月と過程を経ることで私たちの目にすることができるのです。

地下水の種類

地下水にも種類がいくつかあります。簡単に想像できるものでは雨水や雪が地表に降りその水分が地面に染み込んでいくものです。

一般的に地下水で想像するのはこちらかと思います。では他に何があるかと言うと、化石水と呼ばれるものです。

こちらは元々海だった場所が長い年月を経て陸地になり、海水が地中に残って地下水となったものを言います。元が海水のため塩分濃度が高く、飲めるものではありませんが東京都内や横浜などの温泉はこの化石水が温めたものが多いです。

この他、大陸プレートなどの地殻が移動した際に海水も一緒に移動してしまい地下水になるものがあります。

この場合は高温になるので温泉として出てくることもあります。もちろん通常の地下水が地熱や火山のマグマなどで温められて温泉にもなります。

地下に水が染み込むことでおいしくなる水

では空から降った雨はどのようにして地下水へとなっていくのでしょうか?

雨は基本的に地表に落ちるまでに空気中のほこりや二酸化炭素を含むことになるので多少なり酸性になります。

地表に落ちると土の中を染み込んでいき、その際に含んだほこりなどの汚れが除去されます。この状況をろ過、と言います。

この時に土や岩などの成分と二酸化炭素が反応し酸性の成分も和らいでいきます。

その後さらに岩石がくだけた細かい砂の層に染み込んでろ過されさらに下の岩石の隙間に染み込み、ここに留まる間に岩石の成分が溶けて水と混ざります。

この土や石、砂などの天然のフィルターを通すことで雨水は綺麗な水になり、土の中の成分が溶け込むことでミネラルなどを含んだおいしい水になるのです。

しかし、ただ水が染み込むだけで地下水にはなりません。

地下水を貯めこむ地層の存在

カフェ

地下に水が染み込んで地下水となるためには水を染み込ませやすい地層がなくてはいけません。

一般的に地下水を染み込ませやすい地層は砂や石の層で、粘土などの層には水は染み込みにくいです。この水を染み込ませやすい地層を帯水層と言います。

地下水の利用の多い熊本を例に挙げると、熊本の地層は川が運んできた砂や石の層の他に、阿蘇山の噴火でできた火砕流堆積物などの火山灰の層や気泡やひび割れの多い溶岩の層が広く分布し、これが帯水層となっています。

さらに一番深い所には水を染み込ませない地層があり、その部分の上を地下水が流れているのです。

特に熊本の場合はくら阿蘇山が過去にカルデラを形成する前に4回の大噴火を起こしています。最後の9万年前の大噴火の際には火砕流が山口県にまで到達するほどの大噴火でした。

このように噴火するたびに軽石と火山灰が堆積し、何層にもなる自然のフィルターを作ったのです。その後も現代にいたるまでの噴火で出た火山灰は地下水を貯めこむのに一役買っています。

日本は世界的に見ても火山活動の多く島自体も火山活動で生まれた土地なので、このような地層を持つ地域が多いのです。

富士山周辺も富士山が現在の形になるまで何度も噴火をしているためこのような水の染み込みやすく、良質な地下水を作りやすい土地となっています。

人間の活動にも影響する地下水

このような地層の条件以外にも地下水に影響を与えるものが人間の活動によるものです。

その一つが日本の主食、米の生産です。米を作る際には水田を作る必要がありますよね。この水田が地下水の維持に大きな役割を持つのです。

水田を作る時は広い土地に水をためる必要があります。この時貯めた水は雨水が地下に染み込むのと同じように地面に染み込んでいき、地下水となるのです。

熊本の場合、火山灰の多い土地の上に水田を作るために通常の水田以上に水が染み込みやすいのです。

この機能を有効活用するために米を作っていない水田にも水をためるなどして水資源を守ろうとしています。この他にも、森林も同様に山の水をため込んだ土が崩れないようにしてくれる効果があります。

日本人は家を作るのに木材を使いますので古くから植林を行ってきました。このような山の保全活動も地下水に影響を与えています。

水が湧く場所とは?

水が湧く場所にも多少なり条件があります。

一般的な例は山地や台地から平地に変わる場所です。水の流れている地層が急に崖のように落ち込むような場所でも水が湧き出すことがあります。富士山などでは溶岩で作られた台地の終わりの場所にこういった湧水の場所を見ることができます。

東京都の港区麻布十番などの麻布台地や高輪台地でもこういった湧水が見られる場所がありますので都心にお住まいの方は訪ねてみるのもいいかも知れません。

このような条件を経て雨水は地下水となり、ミネラルウォーターとして私たちの手に届きます。

日本は比較的雨の多い土地であることと 火山も多く、山や谷、台地などの地形の変化に富んだ土地と地下の状況が地下水の豊富さに影響しています。

ウォーターサーバーやミネラルウォーターを購入した際にはどこの水を使っているか調べてみてはいかがですか?どのようにして地下水が作られているか知ることでその水の安全性などを深く知ることができるかもしれません。